今回のコラムは、某ICメーカー様のリファレンスボードに関してから
Φ0.4ランドを貫通基板で、0.5ピッチBGAの外側から2列目のグリッドからの引き出し線を0.080で配線
ほぼほぼ日本国内の貫通基板メーカー様では対応しないスペックでした。
リファレンスボードだからこの仕様でもいいかどうかは議論の外として、リファレンスボードの設計資産をそのまま流用した設計をするのは事前の検討の余地はあると思います。
先日もスペックアウト品では無かったですが、流用設計で流用元の設計データは触らないこととして設計開始しましたが、特性インピーダンスがありそのままでは特性が取れないので、線幅・間隙をかえるだけでは済まずピッチを変えることとなり、流用元のデータをいじることとなりました。その分の作業時間・費用は事前には見立ておりませんでしたので、追加の費用と工期日数を頂戴することとなってしまいました。
※特性インピーダンスの特性が出ない理由は、基材の違いや基板メーカー様の製造能力の違いに依ります。メーカー変更される際は、必ず、特性インピーダンスの事前のシミュレーションをお勧め致します。
ICメーカー様から配給されているリファレンスボードのデータを流用できるのは、費用と工期の短縮にかなり役立ちますが、テクノロジーが進歩し続けているICにおいては、そのデータで”モノづくり”がそのままできるのか、我々利用者は留意しておく必要がありますね。