用語集
用語 | 意味 | |
ア行 | アートワーク | 回路設計に基づいて、電子部品間を接続する導体パターンの設計をすることを言う。別称として基板設計とも言う。 設計データはプリント基板の製造に必要なデータのアウトプットも可能。形式はODB++、拡張ガーバー(RS-274X)、標準ガーバー(RS-274D)、エクセロン形式(ドリルデータ) などがあり、どの形式のアウトプットが可能かは、アートワークをする基板設計CADソフトの機能に縁る。 アートワークを行うには、回路図・ネットリスト・部品表(BOM)・基板外形図が必須で、その他に設計仕様書・ライブラリデータなどが必要となる。 |
アスペクト比 | プリント基板の貫通スルーホール:板厚÷銅メッキスルーホール(P-TH)の穴径。 高アスベクト比(標準的には6.4以上)となると、TH内の銅メッキの着き回りが悪くなる恐れが出てきて、P-TH内オープン(スル断・スル抜け)を誘引する恐れが出てくる。 | |
あて板 | プリント基板を製造する際の穴あけ工程や外形ルーター工程において、加工するプリント基板を重ねた後に上面または下面に置く板を言う。 あて板無しで加工をするとバリ(不良)が発生することがある。 当て板の素材でアルミ材を採用するメーカーもあり、エントリーボードと呼称することもある。 | |
アディティブ法 | プリント基板の製造方法の黎明期に採用されていた導電性物質を絶縁基板に形成させる方法。 アディティブ=>英単語「Additive」<=「Add」=「足す」。 過渡期には導体幅が狭小化されたため、アディティブ法では製造対応が困難となり、サブトラクティブ法(サブトラ法)が主流となったが、 現在はさらに狭ピッチ、狭小化された導体が必要とされ、アディティブ法のノウハウを用いたセミアディティブ法が発明され脚光を浴びている。 | |
穴埋め法 | 銅めっきスルーホール内に、非導電性の充填材料を入れ、エッチングレジストにする方法をいう。 メーカー各社によって呼称が違うので、正式依頼時には正確に確認されることを推奨致します。 「TH樹脂埋め」、「TH穴埋め」などある。 | |
穴基準位置決め | 基板製造の装置(ルーター、フライングチェッカー等)の位置固定軸ピンに嵌るように開ける穴。 「基準穴」などと略される。 全般的には捨て板に開けるが、捨て板を設けない際は、必ず製品基板内に基準穴(Non-TH)を用意が必要。 ただ、メーカーからは製品内基準穴は嫌われます。 軸を当ててしまい基板を傷つけて不良基板にしてしまう可能性があるので。 | |
アニュラリング | めっきスルーホールのドリル加工穴エッジと穴を取り囲むランドの外側エッジとの間の幅をいう。 例えば、仕上り径φ0.25、ランドφ0.5であれば、 アニュラリング幅は0.125㎜となる。 | |
アルミナ基板 | 基板材料に酸化アルミニウムを用いた、セラミック基板である。 | |
板厚 | プリント配線板の厚さ。 厚さの規定は主に、1. 導体―導体、2. レジストーレジスト、3. シルク―シルクの3つ。 1導体―導体はPCI-Express(エッジコネクタ/金端子/電解金メッキ)など、導体間の厚み管理が厳格である必要がある基板に用いられる。一般的にはレジストーレジスト管理が採用される。 厚み管理をより厳格にされたい場合は、管理する場所を指定されることが推奨される。 | |
インクジェット印刷 | ||
ウィスカ | 金属上に細長く針状に成長した結晶をいう。 条件により屈曲したもの、枝分かれしたもの、ラセン状のものなどが生成される。 長さは数mm に達するものもあり、導体間を短絡(ショート)することもある。 錫の表面に発生しやすいことが知られている。 湿度や電位差のある部分も発生しやすい。 | |
エーオーアイ(AOI) | 光学的に物体の外観状況を把握して、コンピュータを用いた画像処理によって良否を判定する検査装置をいう。 多層基板(4層以上)の場合は、工程が内層AOIと外層AOIと2工程発生する。 | |
エッチングレジスト | 導体パターン部をエッチング作用から守るために使用される有機、またはめっき金属材料をいう。有機材料は感光性であってもよい。 | |
エントリー材料 | ドリル加工またはルータ加工する、プリント配線板を重ねた、上面または下面に置く材料をいう。 エントリーボードと呼ぶメーカーもある。 | |
温度プロファイル | 実装時のリフロー加熱プロセスを通過していくときの、加工物の特定の一点がたどる温度の時間経過を描いたものをいう。 | |
エポキシ樹脂 | エピクロロヒドリンとビスフェノールとの反応でできる反応性オキシラン(エポキシ基)を2個以上もつ樹脂状物質、またはそのエポキシ基の開環重合によって生成した熱硬化性樹脂をいう。 | |
エレクトロケミカル マイグレーション |
プリント配線板中に印加された電圧に還元析出されたことによる生成物が、導体間の絶縁性が低下する現象をいう。 形態の例としては、デンドライト状、CAF、雲状などがある。イオンマイグレーションともいう。 | |
カ行 | ガーバデータ | アパーチャの選択、動作命令およびX・Y座標の寸法からなるデータの一形式。 拡張(R-274X)と標準(R-274D)があり、拡張の方が最新形式。 CAMソフトへ入力する際の作業に差が出る。 |
回路図 | 特定回路の電気的接続を、部品および機能を図形記号で表した図面である。 | |
カバーフィルム | 接着剤付きの誘電材料フィルムをいう。 通常、ベース層と同じ材料でエッチングされた導体パターン上に接着し、導体パターン間を絶縁する。 | |
カバーレイ | フレキシブルプリント配線板の外側表面の導体パターンを全面的、または部分的にカバーするために使用される絶縁材料である。 | |
片面電子回路実装基板 | 部品が片面のみに搭載および電気的に接続されている状態をいう。 | |
片面プリント配線板 | 片面だけに、導体パターンがある、プリント配線板をいう。 日本国内では純粋な片面基板を製造するメーカーが少なくなり、両面基板(コア材)の片面の導体全てをエッチング剥離することで、片面基板を生産するメーカーもある。 | |
ガラス布基材 銅張り積層板 |
ガラス布を基材として、BT樹脂・エポキシ樹脂・イミド樹脂・PPE樹脂などを含浸させて、銅はくと積層した板の総称をいう。 省略してガラス布基材と呼ばれる場合もある。 | |
基準線寸法記入法 | プリント配線板の寸法記入方法は左下を基準点とし、基本寸法を記述することが一般的。 なお、X軸およびY軸の原点は、同一点が望ましい。 | |
気相はんだ付け | リフローはんだ付け法において、使用するはんだを溶かすことのできる、十分高い沸点を持った液体の高温蒸気に、部品をさらしてはんだ付けする方法である。 | |
基板 | プリント回路基板およびプリント配線板の省略した呼び方である。 この呼び方が最小の省略した用語であり、また全体を総称した呼び方である。 生板、素基板、と呼称される場合もある。 | |
金めっき | 金を用いた電解または無電解による析出物である。表面処理の保証期間、実装半田との密着性で効果が高くなる。 | |
くし型パターン | 等間隔でくし歯状に整列した導体を、相互に組み合う形に配置した一組の導体パターンをいう。導体間隙(かんげき)の絶縁抵抗の測定に用いる試験試料である。 デイジー(DG)チェーンと呼ばれることもある。 | |
グラウンド層 | 電気回路の帰線、シールドまたはヒートシンクのための共通の接地として用いられる導体層またはその一部をいう。 | |
クリームはんだ | クリーム状フラックスにはんだの微粒子を分散させ、はんだぬれを促進し、粘度・タック性・だれ性・乾燥速度などを調節する添加剤を加えたもの。 ソルダーペーストと呼ぶ場合もある。 | |
クレイジング | 機械的なひずみによって積層基板中のガラス繊維がその折り目の重なるところで樹脂から剥離する現象をいう。 この状態は、積層基板表面すぐ下の連なった白点、または十字形として現れる。 | |
コーナクラック | めっきスルーホールのコーナでの、めっき金属の亀裂をいう。 コーナとは穴のバレルとパッド、またはランドとの交差位置を含む。 | |
コンフォーマル コーティング |
環境条件からの有害な影響を防ぐバリアとして、プリント配線板および電子回路実装基板に施す対象物の表面形状に沿った絶縁保護コーティングをいう。 | |
サ行 | 最小絶縁間隙 | その導体と電位の異なる導体・筺体・グラウンドなどとの導体間の所定の電圧、および垂直距離で導体間に絶縁破壊およびコロナ放電またはその両方を起こさせない許容最小距離をいう。 |
最小導体間隙 | 一つの導体層内で分離された導体パターンの隣接エッジ間から見た最小部分の距離をいう。 導体に厚さがあることから上部と下部で表す場合もある。 | |
最小ランド幅 | 穴のエッジと穴を取り囲むランドの外側エッジとの間の最も狭い個所での金属部の最小幅wをいう。 この判定は多層プリント配線板の内層に関しては、ドリル加工穴とランドの外側エッジ、多層プリント配線板および両面プリント配線板の外層に関しては穴のめっきエッジとランドの外側エッジとに対して行われる。 | |
サブストレート | その上に導体パターンが形成される媒体をいう。 媒体はリジッドおよびフレキシブルまたはその両方があり、絶縁材料のシートまたは絶縁材料に金属シートを接着した材料のどちらも指す。 | |
サブボード | 電子機器が機能するための複数の電子部品を搭載し、電子回路の一部を構成する補助基板でコネクタや配線ケーブルなどでマザーボード、またはメインボードと接続する場合の補助基板をいう。 | |
サブトラクティブ法 | 導電箔の不必要な部分を選択的に除去することによって、導体パターンを形成する方法である。現在の主流な導体形成方法。 | |
システム基板 | 電子機器が機能するための複数の電子部品を搭載し、電子回路を構成する主基板および補助基板の総称をいう。 | |
実装基板 | 電子回路実装基板を略称した呼び方である。 | |
充填剤 | 固さや嵩(かさ)その他の性質を、改良するために材料に加えられる物質をいう。 | |
シリコン基板 | ||
スクリーン印刷 | 表面に画像を転写するプロセスで、媒体をスキージによってステンシルまたは画像形成されたスクリーンメッシュを通して押し出して図形を形成する方法をいう。 | |
スルーホールめっき | 層間接続を行うため、穴壁面に金属めっきをすること。 | |
スミア | 摩擦で溶融した樹脂および穴あけ時の切り粉。 スミアが残ったままスルーホールメッキを施した場合、スミアごと欠落する恐れがあり、その場合スルーホール断線を引き起こす。 | |
生産プリント基板 | 最終プリント配線板製品の形体と、特性を作り込むために、管理および文書化された化学的・機械的および電気的なプロセスを組み合わせた環境のもとで、積層板または絶縁基板から加工されたプリント配線板をいう。 | |
絶縁基板 | その上に導体パターンが形成される媒体をいう。 媒体はリジッドおよびフレキシブルまたはその両方があり、絶縁材料のシートまたは絶縁材料に金属シートを接着した材料のどちらも指す。 | |
セミアディティブ法 | 銅箔のない絶縁層または薄銅箔の積層板に穴あけをし、全面にパネル無電解銅めっきを施し、めっきレジストでパターン形成して、パターン部の電解銅めっきを行い、その後めっきレジスト部分の不要な導体を除去して、パターンを形成する方法。 | |
セラミックス基板 | アルミナ、窒化アルミ、ジルコニアなどの無機物をセラミックといい、これらの材料を粉末にし、凝固剤などを混合して粘土状にしたものを板状に成形し、高温で焼成した板をいう。 セラミック基板と呼ぶ場合もある。 | |
ソルダレジスト | はんだ付け工程ではんだが付着しないように、選択された領域に塗布される耐熱性材料。 色が複数あり、緑、青、赤、黒、白など、用途や見た目で選ばれている。 | |
ソルダペースト | クリーム状フラックスにはんだの微粒子を分散させ、はんだぬれを促進し、粘度・タック性・だれ性・乾燥速度などを調節する添加剤を加えたもの。 | |
タ行 | 多層プリント配線板 | 導体層が3層以上あるプリント配線板をいう。 一般的にリジッドのものをいうがポリイミドフィルムを絶縁材に使用したフレキシブル多層プリント配線板もある。 |
デイジーチェイン配線 | 試験試料と導体パターンまたは導体パターンと導体パターンを交互に結ぶ連続配線パターンをいう。 試験試料はTEG、デイジー基板と呼ばれている。 | |
テストクーポン | 製品の合否を決めるため特定の、試験または関連するいくつかの試験に用いられる品質適合試験用の回路の一部をいう。 特性インピーダンスを測定保証するのにも利用される。 | |
デスミア | 摩擦で溶融した樹脂および穴あけ時の切り粉を、穴の壁面から化学的に除去することをいう。 | |
電子回路 | 電気的な機能を持つ部品を、導体により結合した電気回路の一種で、特に制御的な動作を含むもののことで、その対象は電子工学的な弱電であるものを特に指していう。 | |
電子回路基板 | 電子回路製造業の製造名称の総称をいう。 なお、主な製品の名称はプリント配線板を総称とする。 | |
テンティング法 | プリント配線板の穴と、それを囲む導体パターンおよびランドパターンをフィルムタイプのエッチングレジストで覆うことをいう。 スルーホール穴内へエッチング液が入り込むのを防ぐ方法がテントのようになることからこのように呼ばれている。 | |
導体間隔 | 一つの導体層内で分離された導体パターンの隣接エッジ間から見た距離をいう。 導体に厚さがあることから上部と下部で表す場合もある。 | |
銅張積層板 | 片面または両面を、銅はくで覆ったプリント配線板用の積層板をいう。 両面銅張積層板が多層板のコア材(CCL=Copper Clad Laminate) | |
銅めっき | 化学的または電気化学的に銅を全面に析出させるか、または導体パターン部に析出させること。 | |
ドータボード | 電子機器が機能するための複数の電子部品を搭載し、電子回路の一部を構成する補助基板で、特にマザー基板またはメイン基板に搭載して組み立てる構造の場合をドータ基板という。 | |
ドライフィルム | 光スペクトルのある部分に感じる感光性の乳剤が、高分子離型フィルムにより保持されているか、または離型フィルム間にサンドイッチされている複合材料で、プリント配線板上に画像を露光するのに用いられる。 | |
ナ行 | 鉛フリーはんだ | 鉛成分が重量比で0.1%以下の合金で、部品の基板への接合または表面コーティングに用いられる。 他方、鉛成分を多く有したはんだは「共晶はんだ」であり、融点が鉛フリーより高いのも特徴。 |
ぬれ | 適切な加熱を行い、はんだによってはフラックスを塗布して、溶融したはんだがガラスおよび金属または非金属表面上で広がること。 | |
ねじれ | 長方形のシートおよびパネルまたはプリント配線板の変形で、その面の対角線を軸に生じ、シートの一つの隅が他の三隅を含む平面上にない変形をいう。 一般的には反りと合成されて発生することがある。 | |
ノーングッドダイ | 機能および品質と信頼性が、通常の集積回路パッケージ相当品と同等の半導体チップ製品である。 | |
ハ行 | ハイブリッド回路 | 絶縁基板と相互接続した、フィルム導体・フィルム部品・半導体チップ・受動部品およびボンディングワイヤとのさまざまな組み合わせからなる回路をいう。 |
バックアップ材料 | ドリル加工またはルータ加工する、プリント配線板を重ねた、上面または下面に置く材料をいう。 | |
バックドリル | 一旦形成したスルーホールを反対面からある深さまで再度、穴あけ加工を施しスルーホールメッキを除去する特殊工法。スタブ(ノイズ)対策として採用される。 | |
はんだ接合 | はんだを用いる金属接合で、二つ以上の金属面を接合して電気的・機械的・熱的な機能を果たす。 | |
バンプ | デバイスおよびプリント配線板またはテープキャリアのテープ上の端子接続領域に設けた、突起形状の電極端子をいう。 携帯電話の最盛期では、銀ペーストバンプ(B²it)が採用されていた。 | |
ビアランド径 | ビアを覆う円形導体の直径をいう。サイズを「φ(ファイ)」で表現する。 | |
光配線板 | 光信号伝送を可能とする光配線を備えた配線板の総称をいう。電気配線を併せ持つ場合と光配線単独の場合がある。 ファイバフレキシブル光配線板・ファイバリジッド光配線板・高分子導波路フレキシブル光配線板・高分子導波路リジッド光配線板などがある。 総称して光電気配線板ともいう。 | |
引きはがし強さ | 積層板から導体はくを、基板表面に対して垂直に引きはがすのに要する、単位幅当たりの力をいう。 信頼性評価で確認されるのが主流。 | |
引き離し強度 | プリント配線板に搭載された表面実装部品を、搭載面に垂直方向に力をかけて、引き離すのにのに要する力の大きさをいう。 信頼性評価で確認されるのが主流。 | |
ビルドアップ 多層プリント配線板 |
導体層および絶縁層を順次積層し、層間を接続して積み上げていく多層プリント配線板をいう。 ビルドアップ配線板と省略すのが主流。また海外では「HDI基板」と呼ばれる。 ビルドアップ基板では内層層や全層をスルーホールを形成しているが、スルーホールを一切用いず全ての階層との接続をレーザービア(LVH)で形成する工法を「エニーレイヤー基板」と呼ぶ。 | |
フットプリント | 電子部品の実装面の電極(パッドサイズ)を表す。フットプリントを作成することがプリント基板設計の初期工程となる。 フットプリント作成は、設計CAD上で行うことも専用ソフトで行うこともある。 | |
部品内蔵基板 | プリント配線板の内部に、プリント配線板製造工程において、構造の一体部分として内部に能動部品および受動部品が埋め込みまたは作り込まれ表層は、一般のプリント配線板同様に電子部品の実装が可能な基板をいう。 | |
プリント回路 | プリント部品・プリント配線・個別配線またはこれらの組み合わせから構成され、共通の絶縁基材の上に所定の配置に基づいて形成された導体パターンである。 この用語は数多くある、プリント配線板製法のどれによって作られたものに対しても用いる一般用語でもある。 | |
プリント配線板 | 回路設計に基づいて、部品端子間を接続するために導体パターンを絶縁基板のおもて面、またはうら面とその内部に形成された板の製品名の総称をいう。 有機系絶縁材料では、リジッド基板およびフレキシブル基板がある。 また、無機系絶縁材料では、セラミックス基板・ガラス基板・シリコン基板がある。 | |
プリンテッド エレクトロニクス |
導電性材料や半導体材料および絶縁インクなどと、印刷技術を活用して電子回路や電子部品を形成する技術の総称をいう。 プリンタブルエレクトトロニクスと呼ばれる場合もある。 | |
フレキシブル プリント配線板 |
可撓性(かとう性)および絶縁性のあるポリエステルやポリイミドなどのフィルム上に、導体パターンを形成した構造をフレキシブルプリント配線板と呼ぶ。 導体層の層数で区分し、フレキシブル片面プリント配線板、フレキシブル両面プリント配線板、フレキシブル多層プリント配線板およびフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板がある。 部分的に導体パターンのない補強材やフィルムを貼り付ける場合もある。 柔軟性があり、複雑な形状に合わせた組み立てや機械の可動部分および携帯電話やノートパソコンのLCD部分の折り曲げ部分に使用される。 | |
ベアボード | 部品が搭載および実装されていない、プリント配線板をいう。「生板」、「素基板」と同じ。 | |
ベースフィルム | フレキシブルプリント配線板用の基材であり、その表面に導体パターンが形成できるようなフィルムをいう。 耐熱性が要求される場合は、主としてポリイミドフィルムが使われ、耐熱性が要求されない場合には、通常ポリエステルフィルムが使われる。 | |
ボンディングワイヤ | 半導体チップの電極と半導体基板のパッドまたはリードフレームの間を電気的に接続するために用いる金またはアルミニウムの細いワイヤをいう。 | |
マ・ヤ・ラ・ワ行 | マイクロストリップ | 信号導体とそれに並行して走り、かつ分離されている幅の、ずっと広い基準面(グラウンド層)で構成される伝送線路をいう。 |
マザーボード | ||
ミーズリング | 積層した基板に生ずる状態で、織物の交点において内部のガラス繊維が樹脂から剥離する現象をいう。 この状態は、基板表面より内部に入ったところに、とびとびの白点または十字の形で現れる。 これは熱的なひずみによって絶縁基板中のガラス繊維がその折り目の重なるところで生ずる。 | |
無電解めっき | 電流を通ずることなしに、自己触媒作用のある、めっき液から導電材料を析出させることをいう。 | |
メタルコア プリント配線板 |
プリント配線板の支持体に金属板を用いたプリント配線板である。 通常、ヒートシンクまたは電源の接地層として用いられる。 | |
めっきスルーホール | プリント配線板の内層および外層、またはその両方にある導体パターンと穴の間を、電気的接続のために壁面がめっきされた穴をいう。 | |
モジュール基板 | 複数の部品で構成され、機能をもった電子回路を一つのまとまった電子部品にするためのベースとなる基板の総称をいう。 半導体チップだけを収納するためのプリント配線板は半導体基板と呼ぶ場合もある。 | |
ランド | プリント配線板の導体パターンの先端および中間と層間接続のスルーホールおよびビルドアップビアに設けた丸形や角形の導体パターンをいう。 特に表面実装部品のランドをパッドとよぶ場合もある。 | |
ランド切れ | プリント配線板の導体パターンの先端および中間と層間接続のスルーホールおよびビルドアップビアに設けた、丸形や角形の導体パターンをいう。 特に表面実装部品のランドをパッドとよぶ場合もある。 | |
ランドパターン | ペリフェラルおよびエリアアレイ配置の、部品搭載および導体パターンと相互接続に使用するランドの組み合わせをいう。 | |
リジッドプリント 配線板 |
紙およびガラス布などを熱硬化性樹脂で硬化させた、銅張積層板を使用した柔軟性のない剛性のある絶縁基板上に、導体パターンを形成した構造を、リジッドプリント配線板という。 各製品別には導体層の層数で区分し、リジッド片面プリント配線板、リジッド両面プリント配線板、リジッド多層プリント配線板およびリジッドビルドアップ多層プリント配線板がある。 電子機器の筐体に収められて固定されている各種プリント配線板はほとんどがリジッドプリント配線板である。 通常はリジッドを省略して、プリント配線板と呼ばれている。 | |
立体成型回路部品 (MID) |
立体成型された樹脂に、導体パターンを形成した接続部品をいう。MIDと呼ばれている。 | |
リフローソルダリング | プリント配線板上にあらかじめはんだペースト(はんだ粉末にフラックスを加えて、適当な粘度にしたもの)を印刷し、その上に部品を載せてから熱を加えてはんだを溶融し、次いで接合状態を保ったまま冷却させる接合方法をいう。 表面実装技術と呼ばれ、表面実装型の部品に用いる。 | |
両面プリント配線板 | 両面に導体パターンを有するプリント配線板をいう。 | |
レジスト | プリント配線板の製造において、エッチングで残す部分やめっきをつけない部分のマスクまたは、はんだ付けするときのはんだの不要な部分を覆う材料をいう。 エッチングおよびめっきなどのレジストは、製造上で使用される材料で製品には残らないが、はんだレジストはソルダレジストとして製品のコーティングとなる。 | |
レジン | 天然または合成した樹脂質の物質をいう。 | |
ロールツーロール プロセス |
個別のパネルを使用せず、ロールで供給される材料を処理した後、再びロールに巻き取る連続的な生産方式をいう。 フレキシブルプリント配線板の一つの製造方法である。 | |
露光 | レーザ直接描画法または作業用フォトツールを用いる従来のイメージング法を使用して、化学反応によって感光性材料内にパターンを生成する方式をいう。 | |
ロット | 品質管理用語で品質に関してある範囲のばらつき有するが、基本的に同一品質とみなされるものの母集団をいう。 通常は使用材料、加工設備、加工条件、加工日時などが同じものを同一ロットとしている。 | |
ワイヤボンディング | 半導体チップ端子とプリント配線板のパッド、またはリードフレームなどの間を細い金属配線で接合するマイクロボンディング方法をいう。 |